餅楽ESからrenoiseへ

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先週末にようやく重い腰を上げてMotif Rack ES(以下餅楽ES)を分解して、ヘッドホンの先端が折れたまま残ってしまった部分の修理を試みたのだけど、さすがに簡単に取り出せることはなく、仕方ないので接続ケーブルだけ外して、別のオーディオ出力(そんなものが付いているのである)から配線して、何とか音を出せるようになった。めでたい。

しかし、いざ餅楽ES用のエクスクルーシブを使ったマクロを作成していじり倒してやろうと思い、マニュアルを開いてみて、大変がっかりさせられる事実に気がついた。どうやらMIDI演奏を行うためのマルチパートモードでは、インサーションエフェクトが1種類しか使えず、それが8チャネルで共用されるだけに過ぎないのである(これがまた、先の製品紹介ページの説明からは到底読み取れない事実なのでますます腹立たしい)。Roland SC-8820ですら2種類同時に利用できるというのに、何とも失望させられる話だ。

そんなわけで、コレをいじる最大の動機が失われてしまったので、後はボイスモードを使った単なる音作りを主目的として使うことにして(餅楽ESはウェーブテーブルをアルゴリズムに基づいて接続して加工する分には実に面白そうな音源である)、別途遊べるソフトウェアシンセサイザを探すことにした。

それで引っかかったのがrenoiseだ。trackerベースのDAWで、Linux/Windows/Macのバージョンがある。有償なのだけどまあ49€だし、1ライセンスでどの環境向けの製品も利用できて、そもそも機能制限がほとんど問題にならないレベルなので、しばらく遊んでみようかと思っている。MIDIやVST、ReWireをいじることも出来るようで、vocaloid2と連動させた例も紹介されている。単なるMIDIよりは表現力がある(まあDAWなのだから当たり前か)。

そしてどうやらデータフォーマットがかなりオープンに出来ているらしく、phpやC#をはじめさまざまなデータ作成ツールが公開されている。データは実際音色のもとになるoggやflacと、楽曲情報を記述したxmlファイルをzip圧縮しているだけで、そのXML形式のスキーマも(残念ながらxsdではあるものの)renoise自体に含まれている。これはもしかしたらもしかしちゃったりするんじゃなかろうか。mugeneをそのまま再利用するのは面倒そうだけど、類似のコード構造で何か作れそうな気もしてくる。まあ、いいかげんDAWの操作に慣れた方が良いのかもしれないけど。

問題は、音をいろいろ加工しようと思ったら、DSPを通す以上やはりMIDI音色ではなくPCM音色をいろいろ調達しなければならないのだけど、プリセットで用意されている音色が大変少ないということだ。ユーザーが公開している音色がそれなりにあるようなので、かき集めてくればいろいろ作れそうではあるけど、ちょっと面倒かもしれない。

ちなみに既存のツールの中で興味を引くものは無かったので、やるならフルスクラッチで書くことになるんだろうなあと思う。まあ11月はいろいろ忙しくなる予定なので、やるなら12月になってからだろうか...

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